コロナ拠点病院の看護師ら509人全員陰性 神戸大「標準策で院内感染防止」

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 神戸大の森康子教授(臨床ウイルス学)らの研究グループは25日、新型コロナウイルスの重症患者らを治療する兵庫県立加古川医療センター(同県加古川市)の医療従事者509人に抗体検査をしたところ、全員が新型コロナへの感染歴がないことを示す陰性だったと発表した。森教授は「標準的な予防策で院内感染が防げると証明された。不安を感じている世界中の医療従事者に勇気を与える結果だ」と述べた。

 同センターは第1種感染症指定医療機関で、県は新型コロナの「拠点病院」に位置付け、3月から重症患者を中心に治療している。

 抗体検査をした509人の内訳は医師77人、看護師310人、放射線技師20人らで、うち6割が新型コロナ患者と濃厚接触する現場で働く。今月上旬に血清を採取し、ウイルスの感染後にできる抗体の有無を調べたところ、全員が陰性だった。新型コロナ患者10人にも同じ検査をしたところ、全員が陽性だった。

 院外でウイルスに触れる可能性もあるが、同センターの医療従事者の大半が加古川市周辺に居住していることから「この地域で市中感染が広がっていないことも分かった」とみている。

 院内では病棟を区分けし、医療従事者は作業ごとにアルコールで手指消毒し、感染の疑いがある人と接する時は個人用防護具を身に着けるなど、標準的な予防策を順守している。森教授は「世界ではまだ標準的な予防策がとられていない国があり、大切さを発信したい」と話した。【山本真也】