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シート打撃に登板したエドワーズ。おなじみの舌出し投法で威力十分だった(阪神タイガース提供)【拡大】

阪神・エドワーズ、シート登板で圧巻5人完全!最短6・19開幕へ照準ピタリ

 魔球で打者を圧倒した! 阪神のジョン・エドワーズ投手(32)が24日、甲子園での集合練習でシート打撃に登板。打者5人に完全投球をした。注目はボーア、梅野に投じた絶品のカーブ。6月19日の最短開幕へ、完ぺきに仕上げた!

 打者の手元でキュッと曲がる魔球で手も足も出させなかった。活動再開後、初のシート打撃に登板したエドワーズが、5人をパーフェクトに抑え、満面の笑みをみせた。

 「僕のカーブはキュッと鋭く曲がるのが特長。いい感覚で投げられているよ。カーブが有効になってくれば、ストレートもスライダーも生きるし、投球のレベルを押し上げてくれると思う」

 3月20日のヤクルトとの練習試合(神宮)以来、約2カ月ぶりのマウンドでも、ブランクを感じさせなかった。

 まずは先頭・梅野から空振り三振を奪うと、近本、マルテを中飛。ボーアとサンズを、2者連続の空振り三振に斬った。

 自主練習の期間で特訓してきたカーブが効果てきめんだった。

 「梅野選手が一度のけぞって、そこからストライクゾーンに入ってくる球は、本人からも『すごくよかった』と言ってもらえた。ボーア選手にもストライクゾーンからボールゾーンにいく球で三振を取れた」

 近年は直球を軸に変化球を織り交ぜる投球スタイルだったが「今年からは全球種をまんべんなく投げて、打者に予測されないようにしていきたい」と緩急が有効な“日本仕様”で挑む。

 日本独特の蒸し暑い時期だが、不安要素はない。米大リーグ時代はフロリダ州などの暑い地域でプレーした経験があり「(環境に)合わせることできると思う。すごく暑い地域で知られているテキサスで生まれて、そこで育ってきたんだ」と胸を張った。これまで実戦全6試合で中継ぎ登板し、防御率3・00。ジョンソンに代わるセットアッパーは最短6月19日の開幕を見据えた。

 「(今の状態は)70~80%くらい。まだまだ改善の余地あるというか、まだまだ伸びていくなというふうに感じている。(期間が)少ないなかでもできるだけ感覚を養っていって、しっかり準備していけたら」

 実戦を重ねて100%の状態になれば、これほど心強いことはない。魔球を使いこなし、虎の最強助っ投へと進化する。(織原祥平)

★虎の中継ぎ事情

 守護神は藤川。中継ぎはエドワーズ、守屋、岩崎、能見、谷川が有力。岩貞とスアレスは先発も視野に調整しており、故障から復帰した島本や桑原らも争いに入る可能性がある。昨季リーグトップの防御率2・70を誇った鉄壁救援陣のポジション争いはし烈だ。