コロナ名目「アポ電」13件 4月から連休までの交通事故10年で最少 栃木県警

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 新型コロナウイルスの感染が拡大した4月1日~5月6日の間、交通事故の発生件数が過去10年で最少だったことが、栃木県警のまとめ(暫定値)で判明した。刑法犯認知件数も減少したが、高齢者から資産状況などを聞き出そうとする「アポ電」では、新型コロナ関連の手口が13件確認されており、県警は注意を呼び掛けている。

 県警によると、同期間の交通事故発生件数は275件(前年同期比184件減)で死者数は3人(同5人減)と、過去10年で最少だった。登下校や出勤、帰宅の時間で大幅に減少し、児童・生徒の事故も20件(同43件減)と減少した。

 刑法犯認知件数も減少したが、特殊詐欺は30件(同6件増)と増加。ATM(現金自動受払機)での入金作業を要求される架空請求や還付金詐欺など、外出の必要がある詐欺は減少した一方、受け子が自宅に来る「キャッシュカード盗」などは増加した。

 県警は「今後の新型コロナの感染状況は不透明だが、人々の行動や社会の変化を見極めながら、県民の安全と安心を守るため、引き続き犯罪や交通事故の抑止対策に努めていく」としている。【玉井滉大】