改憲へ動き示したい与党の下心
by 大串博志今週木曜日、衆議院憲法審査会が開催されます。議題としては、国民投票法改正に関する自由討議です。
与党側は国民投票の利便性向上に関する改正案を審議したいと。そして採決にまで至りたいという意見も聞かれます。
一方で、私たち野党側としては、国民投票過程におけるCM規制のあり方をまず議論するべきだと訴えています。
国民投票法が作られた際、議論の中で民放連からはCM規制について量的な自主規制を行うとの明言がなされました。これを前提に作られたのが現在の国民投票法。
ところがその後、一昨年になって民放連は量的な自主規制は行わないと、態度を一変させました。
そうであれば、そもそも国民投票法が作られた時の前提が無くなってしまっているわけで、この点をまずはしっかり議論しなければなりません。
ところが与党はこの議論には消極的です。それよりも、国民投票法の技術的な論点について改正を進めて、憲法改正に向けて「動いている感」を出したいという下心でしょう。
このように、与野党間での原則的な意見の隔たりが大きくあります。採決などに至れる状況では全くありません。
今は新型コロナウイルス対策に集中するべきです。