初代『アサクリ』開発者がゲーム出荷直前の最もクレイジーな5日間を語る―「CEOの子供がプレイして……」
Twitterに投稿された「あなたの専門分野に関する恐怖体験を5つの単語で語って」というツイートに、元ユービーアイソフト従業員が反応。
by 《TAKAJO》ゲーム開発はスケジュール通りに進行しないことも多く、海外ではリリース直前に発生する長時間労働などが問題視されることもあります。そんな中で、元ユービーアイソフト従業員のCharles Randall氏がとある体験談を語りました。
事の発端は、Twitterに投稿された「あなたの専門分野に関する恐怖体験を5つの単語で語って」というツイート。これには記事執筆時点で引用リツイート3万件という数多くの反応が寄せられていますが、この中でRandall氏が初代『アサシン クリード』開発時のエピソードを披露。それによれば、同作の開発がほぼ終了した出荷予定日の5日前、開発スタッフたちに急遽「ゲームにサイドクエストを追加しなければならない」という指示が下されたといいます。
その理由というのは、CEOの子供が同作をプレイして「ゲームがつまらないし、やることがなにもない」という感想を述べたからというもの。同作には当初、スリや尋問といったサイドクエストが存在しなかったようで、これが退屈だと思われてしまったようです。ちなみにこの指示を受けたRandall氏は、思わず「考える時間をくれ」と言って音楽をかけて昼寝をしたといいます。
結局、同氏を含む数名の開発チームは別室に自分たちのPCを移動させ、誰も部屋に入れずに5日間でサイドクエストを実装。リリース後に多少のバグが発見されたものの、殆ど不具合なしの状態で完成させたとのことです。
なお同氏は、ゲームをより良くするためのこうした土壇場の変更はよくあることであり、どんなゲーム開発者もそれは認めるところだろうとコメント。今回このエピソードを投稿したのは、それがただ面白い話なだけだからとしました。さらに、開発者がオンラインでこうしたエピソードを共有しない理由は、人々がそれを笑い話として扱えないためだとも語っています。