ジャンプに有望新人、土屋ホームに小林陵侑の弟・龍尚…レジェンド葛西に師事

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今後の飛躍が期待される小林龍尚

 スキージャンプの強豪、土屋ホームに有望な新人が加入した。日本男子初のワールドカップ(W杯)個人総合優勝を成し遂げた小林陵侑の弟、龍尚(たつなお)(18)。8度の五輪出場を誇るレジェンド、葛西紀明選手兼任監督の下、世界のトップ選手となった兄の背中を追う。

 今春卒業した岩手・盛岡中央高時代から、葛西にアドバイスを受けてきたという小林龍は、「自分も葛西さんも、技術的な面では感覚(を大事にする選手)のタイプだと思う。次元の違う人から言葉をもらって、自分で模索できれば」と意気込む。

 同期入部の竹花大松(北海道・東海大札幌高出)とともに、15日に発表された全日本スキー連盟の2020~21年シーズンの強化指定選手に名を連ねた。19年3月の全日本ジュニア選手権で優勝した小林龍だが、世界では無名。葛西は「まだまだ世界に通用しないが、全日本Aランクくらいのレベルまではすぐ行ける。そこから先は努力にかかってくるが、(飛躍する)光はある」と期待する。身体的には「陵侑よりはいい能力を持っている感じはする」と将来性を見込む。

 小林龍は憧れの選手を報道陣に尋ねられ、「まあ、陵侑ですね。多分それが一番欲しかった(コメント)と思うんですけど」と答えるなど、ちゃめっ気もあり、物おじしない性格だ。長兄で28歳の潤志郎(雪印メグミルク)、23歳の陵侑とともに活躍するのが目標で、「お兄ちゃんたちがまだ若いうちに同じ舞台に立ち、小林、小林、小林と続く団体戦をやってみたい」と夢を膨らませている。(帯津智昭)