フェースシールド着用、厳戒態勢で学校再開「安心与えられるのでは」

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて臨時休校が続いていた福岡県粕屋町の町立小中学校は25日、全6校の児童生徒と教職員計約5400人がフェースシールドを着ける厳戒態勢で再開した。町は当初、6月1日からの学校再開を予定していたが、県が緊急事態宣言の解除を受けて県立学校の再開を早めたのに合わせて前倒しした。町教委内で安全策を熟考し、急きょこのアイデアに至ったという。

 同町仲原の粕屋中(771人)では始業前の「朝の会」でフェースシールドが配られ、3年4組の教室では担任教諭が「先生たちも初めてのことで戸惑いがありますが、頑張っていきましょう」と呼びかけた。

 生徒らは慣れない手つきで装着し、長尾空汰(かなた)さん(14)は「息苦しく声もこもるので不便ですが、安心できる」。花井くるみさん(14)は「これから暑くなるので心配ですが、みんなで勉強できるので楽しみです」と話した。

 フェースシールドは毎日消毒するという。中村国広校長は「教育において他者との関わりは欠かせない。感染リスクを完全に排除することはできないが、安心を与えられるのではないか」と話した。【平川昌範】