大阪市立小中学校の最終学年で一足先に授業再開 3密を避け教室分散
by 毎日新聞新型コロナウイルスの流行で休校が続く大阪市立小中学校で25日、来春に卒業を控える小学6年と中学3年の児童・生徒の授業が先行して再開された。大阪府内の公立学校は6月1日に全学年で再開されるが、感染予防策や学習の遅れが課題になっている。同市は全ての児童生徒や教員にフェースシールドを今後配布して対策も徹底しつつ、夏休みや冬休みを短縮して授業時間を確保する方針だ。
市立塩草立葉(しおくさたてば)小(竹内幸延校長、浪速区)では25日、休校中に新6年生になった約60人が、「3密」(密閉、密集、密接)を防ぐため三つの教室に分かれ、算数など3教科の授業に臨んだ。休み時間を長めに取り、児童に丁寧な手洗いも促した。
最終学年は学習時間を翌年度に繰り越せないため、市立小中学校では優先的に授業が再開された。市立高校の3年生も今週から授業を順次再開する。
市教委によると、今回の休校で小学6年生では年間の15%に相当する約170コマの授業が実施されていない。市立小中学校は6月1日から午前と午後の分散登校で本格的に再開し、15日からは通常授業に戻す。夏休みは予定より18日間短縮の8月8~24日、冬休みは2日間短縮の12月26日~1月6日とし、授業時間を確保していくという。
また市は、学校では子供らが至近距離で会話する機会が多いとして、顔全体を覆うフェースシールドを全ての児童生徒ら約17万人に配り、授業中に着用させる方針を示している。【野田樹】