マイ“アマビエ”で疫病退治 白磁器に自由に絵付け 伊万里鍋島焼の窯元が販売

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 伊万里鍋島焼の青山(せいざん)窯(佐賀県伊万里市)が24日、疫病から人を守るキャラクターとして人気の妖怪「アマビエ」の置物(高さ8センチ)の予約販売を始めた。新型コロナウイルス感染拡大阻止に窯元として貢献したいと、アマビエの胸のウロコ模様に縁起の良い「青海波(せいがいは)」を施すなど伝統の技を生かして制作。「自宅で世界に一つだけのオリジナルを作ろう」と彩色できる白い無地タイプも用意した。【峰下喜之】

 アマビエは江戸時代の瓦版に登場する伝説の妖怪。髪が長く、ひし形の目に鳥のようなくちばしが特徴で、胴体はウロコに覆われている。

 置物は磁器で、特徴を再現した「祈り」の他、原画に描かれていない3本指の両手を付けて、門前の仁王像のように手のひらを広げて「疫病を押さえ込む」ポーズの「守り」を創作。それぞれ釉薬(ゆうやく)をかけて伝統の青磁より淡くした水青磁タイプと、無釉の白い無地タイプを作り、計4種をそろえた。

 水青磁はアマビエが海の中から現れた伝説にちなんだという。無地タイプはアクリル絵の具などで自由に絵付けできるようにした。「女性なら手持ちのマニキュアでも大丈夫。明るい未来への願いを込めて自分だけのマイアマビエを作れば、ステイホームのおうち時間も楽しめるし、愛着もわく」と5代目窯元の川副史郎さん(48)。税込みで水青磁2200円、無釉1980円。自社ホームページで予約を受け付ける他、月末から店頭でも販売することにしている。