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福岡県高野連 甲子園の代替大会開催せず…全国初の判断 感染リスク軽減できず

 福岡県高野連は25日、福岡市内で会見を開き、中止となった夏の甲子園の代替大会を開催しないと発表した。代替大会の中止を決定したのは、全国で初となる。

 県高野連は開催も視野に入れ協議を続けてきたが、無観客で行ったとしても感染のリスクを軽減できず、関係者の安全安心を守り切れないことや、万が一大会中に感染者が出た場合、学校や職場などに多大な迷惑がかかってしまうこと。

 さらには、大会役員による検温での新型コロナウイルスによる発熱か熱中症かなどの見極めが難しく、手遅れになる可能性がぬぐい切れないこと。また、学業の遅れにより、土曜授業や夏休みの短縮が予想される中で、大会を進めていくことが困難であることなどを、中止に至った理由として説明した。

 苦渋の決断を下した県高野連の野口敦弘理事長は「もちろんやってほしかったと思う。3年生は春も夏もなくなって、他の県は代替大会をやるかもしれない。開催に持っていけず本当に申し訳ない気持ちですが、数カ月後、数年後を考えたときに、どうしても最優先で命を守らないといけなかったと理解していただきたい」と球児たちへの思いを口にした。