W杯史に残る珍シーン… ゴール前“1mの悲劇”動画公開に反響「何が起こったの?」
W杯公式SNSが元メキシコ代表FWアルベスのシュートミス映像を投稿
サッカーでは時に、信じられないようなシーンを目撃することがある。誰もが予想もつかないようなスーパープレーもあれば、目を覆うようなミスもある。それが4年に一度のワールドカップ(W杯)のような大舞台で起きれば、その衝撃度は計り知れない。FIFAワールドカップ公式インスタグラムは、「時にはあなたのそばに少しの運が必要…」と綴り、1本の動画を公開。ゴール手前約1メートルからのシュートミスに、再びスポットライトを当てている。
W杯公式インスタグラムが投稿したのは、1994年アメリカ大会のグループE第1戦、ノルウェー対メキシコのワンシーンだ。ワシントンD.C.で行われた一戦は1点を争う白熱の攻防となり、後半39分にMFクエティル・レクダルがゴールを決めてノルウェーが均衡を破った。
追い込まれたメキシコだが、そこから猛反撃を開始。そして試合終了間際、右サイドからのロングボールにDFラモン・ラミレスが抜けてペナルティーエリア内に侵入。相手GKも前に出てくるなか、左に流れながらライナー性のクロスを中央に送ると、そこにはFWルイス・ロベルト・アルベスがフリーで走りこんでいた。
母国のクラブ・アメリカで当時ゴールを量産していたアルベスは、自身の胸付近に飛んできたクロスに対し、身をかがめてダイビングヘッドで合わせることを選択。だが思ったよりもボールの位置が低かったためかシュートはヒットせず、右ポストを直撃してしまった。
しかし“ラッキー”なことに、ポストに当たったボールは、ダイビングヘッド後にピッチに倒れていたアルベスの顔の前に跳ね返ってくる。ゴールまで残り1メートル――。一瞬の出来事の中で、アルベスは咄嗟に反応して再度ヘディングシュートを試みたが、今度はバウンドしたボールの下側をこすり上げるような形になってしまい、ほぼ垂直に高く上がったボールは無情にも相手選手にクリアされてしまった。
W杯公式インスタグラムによって「失敗」の烙印を押されたこの動画が公開されると、コメント欄には「伝説的」「信じられない」「何が起こったの?」「100回中99回はゴールが決まっただろう」など驚きの声が上がるとともに、「メキシコ史上で最高の選手の1人」と擁護するコメントも寄せられた。
悪夢のような瞬間を味わったアルベスだが、その後アイルランド戦(2-1)、イタリア戦(1-1)とフル出場してチームのグループE首位通過に貢献。ゴールこそ奪えなかったものの、自国開催以外のW杯で史上初めてグループリーグを突破する快挙を成し遂げた1人となった。
【動画】1994年アメリカW杯で生まれた珍シーン! ゴールまで残り1m…まさかのシュート失敗の瞬間
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