中谷潤人、WBO世界フライ級王座決定戦でマグラモと対戦/BOX
プロボクシングのWBO世界フライ級3位の中谷潤人(22)=M・T=が14日、東京都内で会見し、4月4日に東京・後楽園ホールでWBO世界フライ級王座決定戦に臨むと発表した。同級1位のジーメル・マグラモ(25)=フィリピン=と対戦する。
期待の新鋭が世界王座初挑戦のチャンスを得た。プロ20戦20勝(15KO)のサウスポーは世界王座獲得に自信を見せた。
「やっとこの舞台に立てる。世界で1番の男になる。必ず世界チャンピオンになります」
マグラモはプロ25戦24勝(20KO)1敗で、身長163センチのオーソドックス。手数が多くパンチ力もある選手だ。日本選手の対戦経験はないが、スパーリングは多くやっており、WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(26)=ワタナベ=の肋骨(ろっこつ)を骨折させたこともある。
中谷は小4で空手を始め、中1でボクシングに転向。U-15の全国大会を中2、中3と2連覇した。中学卒業後は高校へは進学せずに単身渡米。元世界2階級制覇王者の畑山隆則氏(44)=現竹原慎二&畑山隆則ジムGM=らのトレーナーを務めたルディ・エルナンデス氏(米国)のロサンゼルスの自宅にホームステイして合計約9カ月の武者修行をした。
帰国後の2015年4月にM・Tジムからプロデビュー。16年全日本フライ級新人王となり、17年8月には初代日本同級ユース王座、19年2月に日本同級王座を獲得。7月に同王座を返上して、10月に世界前哨戦として元IBF世界ライトフライ級王者のミラン・メリンド(31)=フィリピン=と対戦し、6回TKO勝ちした。
1月3日から約1カ月間、エルナンデス氏の家に宿泊してロサンゼルス合宿を敢行。前WBA、IBF世界スーパーバンタム級統一王者のダニエル・ローマン(29)=米国=と合計約30ラウンドのスパーリングを重ねた。
「いろんなボクシングを試した。自分のボクシングをすれば通用した。パンチもすごい出てくるし、最高の練習になった」
試合ではエルナンデス氏がチーフトレーナーとしてセコンドにつく。恩師とともに全勝で世界のベルトを獲得する。
WBO世界フライ級王座は元世界3階級制覇王者の田中恒成(24)=畑中=が1月31日付で返上した。