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ビール大手4社の2019年12月期連結決算

「第3」好調のサントリー、キリン増収 ビール大手4社の決算出そろう

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 ビール大手4社の2019年12月期連結決算が14日、出そろった。国内事業が好調だったサントリーホールディングス(HD)は増収増益を確保したが、キリンHD、アサヒグループHDとサッポロHDの3社は海外事業の苦戦もあり減益となった。

 「重点をおいたブランドが前年超えを果たし、新しい年に向けて大きな手ごたえを感じた1年だった」。14日に東京都内で記者会見したサントリーの新浪剛史社長はこう強調した。サントリーは主力の「ザ・プレミアム・モルツ」や第3のビールの「金麦」が好調で、売上高にあたる売り上げ収益は前期比2.1%増の2兆5692億円だった。

 キリンは第3のビール「本麒麟」の販売が伸び増収となったが、不振の豪州子会社で損失を計上した結果、減益となった。

 アサヒは国内ビール事業の苦戦に加え、対ユーロで円高が進行し欧州事業の売り上げが目減りしたことなどが響き、減収減益となった。3月に第3のビールの新商品を発売し、巻き返しを図る。

 サッポロも第3のビールが伸び悩んだほか、米の飲料子会社の売却に伴う損失計上などで最終(当期)利益がほぼ半減した。組織スリム化のため子会社のサッポロビールで早期退職を実施する予定で、社員約2400人のうち勤続10年以上で満45歳以上の社員約900人が対象となる。【本橋敦子】