【会見レポート】グローバルもグローカルも大事、尾上菊之助ら「日本博」に向けて意気込み
ユネスコ無形文化遺産 特別展「体感!日本の伝統芸能-歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界-」の記者発表と「『日本博』2020 オープニング・セレモニー」の制作発表が、本日2月14日に東京・国立能楽堂で行われた。
特別展「体感!日本の伝統芸能-歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界-」は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、政府が推進している「日本博」および「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』」の一環として実施される催し。この特別展は、3月10日から5月24日にかけて東京・東京国立博物館 表慶館で行われる。本日の記者発表には、独立行政法人日本芸術文化振興会の河村潤子理事長、大和田文雄理事、櫻井弘理事が登壇し、特別展の概要を説明した。
一方、3月14日に東京国立博物館 本館前庭で行われる「『日本博』2020 オープニング・セレモニー」は、「日本博」の幕開けを飾るイベント。本日の制作発表にはイベントの出演者より、能楽師の観世清和、文楽人形遣いの桐竹勘十郎、歌舞伎俳優の尾上菊之助、日本舞踊家の尾上紫が出席した。
観世清和は「『日本博』で日本の古典文化の底力を見せたい」と意気込み、「東京オリンピック・パラリンピックが終わったあとこそ大事だと思っています」と言葉に力を込める。続く桐竹勘十郎は「日本の古典文化は国の宝。日本のみならず、海外の方にも日本の芸能を広く知っていただけるよい機会だと思うので、一生懸命勤めます」と意欲を見せた。
尾上菊之助は、宮田亮平文化庁長官の「これからは、皆さん1人ひとりが主役」という言葉が心に残っていると述べつつ、「グローバルと同じくらい、グローカルも大事。日本の芸能が一堂に会する催しを、今回だけでなく毎年続けていけたら」とコメント。最後に尾上紫は「この『日本博』を機に、日本の美しさや奥深さを感じていただけたらと思います」とアピールした。
「『日本博』2020 オープニング・セレモニー」
2020年3月14日(土)18:00~
東京都 東京国立博物館 本館前庭
構成・演出:大和田文雄
第1部 記念式典
アイヌ古式舞踊「鶴の踊り」
出演:公益財団法人アイヌ民族文化財団
ご挨拶
ミュージカル「刀剣乱舞」
出演:刀剣男士(髭切 / 膝丸)
第2部 記念公演
「月雪花(つきゆきはな)にあそぶ─日本の音と声と舞─」
出演:宮田まゆみ(笙「盤渉調調子」)、尾上紫(日本舞踊「鷺娘」)、川瀬露秋(胡弓「雪」)、天台聲明 七聲會(声明「散華」)、観世清和(能「羽衣」)、ジョン・海山・ネプチューン(尺八「寒月」)、豊竹呂太夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎(文楽「団子売」)、新垣俊道(琉球古典音楽「伊集早作田節」)、三澤洋史、新国立劇場合唱団(合唱「越天楽~花」)、尾上菊之助(歌舞伎「石橋」)
フィナーレ
出演:第1部・第2部の出演者
※出演者等、変更の可能性あり。各演目、一部のみの上演。