米司法長官、大統領に異例の苦言「刑事事件へのツイート控えるべき」
【ワシントン=海谷道隆】米国のバー司法長官は13日、トランプ大統領が自らの側近の裁判を巡って検事らをツイッターで批判したことについて「司法省が扱う刑事事件に関するツイートを控えるべき時だ」と苦言を呈した。トランプ氏の発言には司法介入との批判が噴出しており、法執行機関のトップとして独立性を守る立場を明確にした。
問題の裁判では、トランプ氏の側近でロビイストのロジャー・ストーン被告がロシア疑惑に関する偽証罪などで有罪評決を受け、今月10日、検察側が禁錮7~9年を求刑した。トランプ氏はこの求刑が厳しすぎるとして「恐ろしく不公正だ」などと批判し、その後、司法省が求刑の撤回を表明していた。
バー氏はトランプ氏に近いことで知られるが、ABCニュースのインタビューで、トランプ氏の発言が求刑撤回につながったとする見方を否定し、「私は誰からの脅しにも屈しないし、影響を受けることもない」と強調した。
トランプ氏が今後も司法批判を繰り返せば「私の職務を遂行できなくなる」とも語った。求刑撤回を巡っては、検事4人が抗議の意を表明している。