安倍首相、新型肺炎対策に予備費使用も検討　厚労相はデマに懸念

　安倍晋三首相は31日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大への対応について「観光等への影響についてもよく見極めた上で、事態の進展に応じて必要があれば予備費の使用も検討したい」と述べた。自民党の中西健治氏への答弁。

　観光への影響を巡っては、同日に先だって行われた衆院予算委員会で、田端浩観光庁長官が「感染の拡大防止が最優先」としたうえで、「インバウンド（訪日外国人）や旅館・ホテル等の宿泊業、旅行会社のみならず、交通事業者や土産物などを含めると、観光全体にどの程度の期間にわたって影響を及ぼすことになるのか、しっかりと見極めたい」と述べた。自民の中山泰秀氏への答弁。

　また、加藤勝信厚生労働相は衆院予算委で、正確な情報の必要性を指摘され、「さまざまなデマがネット上等で流されている」と懸念を表明。「こういったことを常に認識し、的確に対応していかなければならない」と述べ、厚労省のホームページなどで情報発信を強化していく考えを示した。日本維新の会の浦野靖人氏への答弁。【野原大輔】