韓国からの入国者数、19年27%減 関係悪化響く
外国人全体は過去最高3119万人
出入国在留管理庁は31日、2019年の外国人入国者数(速報値)を発表した。外国人入国者数は全体で3119万人で、18年と比べ109万人増えて過去最高だった。韓国からの新規入国者数は534万人と日韓関係の悪化の影響を受けて前年比27.1%減少した。韓国からの年間の入国者数が減少に転じるのは8年ぶり。
韓国からの入国者は19年8月以降、前年同月比50%を超える減少が続いた。8月は日本政府が韓国向け輸出管理の厳格化を閣議決定し、韓国が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を通告するなど対立が激化した。同庁は「下半期の減少幅が大きく、輸出管理の厳格化が影響した可能性がある」と分析している。
新規入国者数は日本に就労や留学で在留し、観光や帰省などで一時的に日本を出国して再入国するケースは除く。国籍・地域別のトップは中国で、前年比24.7%増の742万人だった。2位は韓国、3位は台湾。
在留資格別では観光などの「短期滞在」が全体の約98%(前年比2.8%増)を占め、技能実習の18万9千人(同25.7%増)、留学の12万人(同2.1%減)が続いた。
外国に渡航する日本人の出国者は前の年と比べて113万人増加し、2008万人と過去最高だった。