米商務長官、新型肺炎は「北米に雇用戻る動きを加速させる」と発言
【ワシントン=山内竜介】米国のロス商務長官は1月30日、米FOXビジネステレビのインタビューで、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に関連して「北米に雇用が戻る動きを加速させると思う」と語った。中国を中心に感染者や死者が拡大する中、ロス氏の発言は物議を醸しそうだ。
ロス氏は、「米国人は新型肺炎の犠牲者に心を向けなければならない」と述べた。その上で、企業がサプライチェーン(供給網)を見直す際、新型肺炎は「考慮すべき新たなリスク要因となる」とし、中国から製造拠点などを移転させる動きを後押しするとの見解を示した。
トランプ米政権は、米国内での雇用や生産の増加を主要政策として掲げる。中国との貿易摩擦を背景に、中国に進出する米企業に対し、事業拠点を撤退させるよう示唆したこともある。