りそなHD、南取締役が社長昇格へ 大手銀行グループ最年少 若返りでデジタル戦略強化
by 毎日新聞りそなホールディングス(HD)は31日、南昌宏取締役(54)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。傘下のりそな銀行社長を兼務する東和浩社長(62)は代表権のない取締役会長に退く。南氏は1989年入行で、大手銀行グループのトップとして最年少。若返り人事でデジタル戦略の強化を図る。
りそな銀社長にはりそなHDの岩永省一取締役(54)、埼玉りそな銀行社長にはりそなHDの福岡聡取締役(54)がそれぞれ就任する。埼玉りそな銀の池田一義社長(63)は代表権のない取締役会長に就く。
南氏は31日に開いた会見で「テクノロジーの進化で顧客の需要も変化している。デジタルと実店舗のリアルを融合させ、新しい価値を提供していく」と抱負を述べた。南氏は現在、スマートフォンアプリの開発や店舗戦略など個人向けサービスを統括している。社長就任後は、デジタルを中心に個人向けサービスを強化し、首都圏や関西での厚い顧客基盤を生かす考えだ。
りそなHDのトップ交代は7年ぶり。東社長は南氏を後継に選んだ理由について「企画部門のほか経営管理、ビジネス改革を行う戦略部門まで幅広く経験し、グループ全体を見渡したバランスの良い経営判断ができる」と述べた。【三上剛輝】