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国土交通省の和田浩一航空局長(左)から許可書を受け取る田村明比古社長=東京都千代田区で2020年1月31日午後3時57分、中村宰和撮影

成田空港、3本目の滑走路を新設許可 年間発着回数30万回から50万回に

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 赤羽一嘉国土交通相は31日、成田空港(千葉県成田市)の3本目の滑走路を新設する拡張計画を許可した。2029年3月31日の完成を目指す。

 空港を運営する成田国際空港会社が19年11月に申請。現在2本あるA、B滑走路のうち、B滑走路(2500メートル)を1000メートル延伸し、C滑走路3500メートルを新設する。滑走路新設・延伸の事業費は5125億円で、旅客ターミナルや貨物取り扱い施設の整備費を含め総額1兆3000億円を見込む。

 完成すれば、成田の年間発着回数は現行の30万回から50万回に増える。運用時間は1時間半延長し午前5時~午前0時半にする。旅客ターミナルなどの整備時期は示していない。

 国交省は国際競争力を強化し、増え続ける訪日外国人に対応するため、首都圏の空港の機能強化を打ち出している。羽田空港(東京都大田区)は都心上空を飛ぶ新しい飛行ルートの設定によって、3月29日から国際線の発着を1日約50回増やす。ただ、羽田の拡張には限界があり、首都圏のさらなる航空需要の増加に対応するため成田に3本目の滑走路を新設し、両空港を合わせた年間発着容量は20年の83万回から20年代後半には計100万回になる。

 成田空港は1978年に4000メートルのA滑走路1本で開港した。2002年に2180メートルのB滑走路の供用が開始され、09年に2500メートルに延伸された。【中村宰和】