かんぽ不適切契約、月10万円以上払ったケースも…新たに6万人が不利益受けた可能性
日本郵政グループは31日、かんぽ生命保険の不適切契約問題で不利益を受けた可能性のある契約者が、新たに約6万人判明したと発表した。対象となる契約は延べ22万件に上る。多数の契約を結んでいたり、月に10万円以上も保険料を払ったりしているケースなどが見つかり、追加調査する。
同グループは、これまでに約15万6000人が不利益を受けた疑いがあるとして調査に着手している。これに新たに判明した6万人を加えると、延べ約21・6万人を調査することになり、被害を受けた顧客がさらに拡大するのは必至だ。今後、同グループは、顧客への面談などを通じて、不利益の有無を洗い出し、6月末までに調査を終える考えだ。
同グループの31日の発表によると、1月29日時点で4855件の調査を終え、重要説明を怠るなどの法令違反が106件、家族の同席を省くなど社内規定違反が1306件あった。
また、同グループは31日、金融庁と総務省に対し、再発防止策や追加調査の方針などを盛り込んだ改善計画書を提出した。その後、東京都内で記者会見した増田寛也社長は「速やかに調査を進め、不利益を一刻も早く解消し、信頼を回復していく」と述べた。