https://www.cnn.co.jp/storage/2020/01/31/4f0d66030a7c2859c88390aa1f7a71f0/t/768/432/d/200129131310-01-nsf-solar-telescope-super-169.jpg
ダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡によって撮影された太陽の表面画像/NSO/AURA/NSF

太陽の表面の詳細画像、新型望遠鏡で撮影

(CNN) 米国立科学財団の太陽望遠鏡で初めて撮影した太陽の表面の詳細な画像と動画がこのほど公開された。解像度の極めて高い画像からは、表面を覆うガスやプラズマが攪拌(かくはん)と対流を激しく繰り返す様子が確認できる。

画像はハワイ州にあるダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡がとらえたもの。光球面をびっしりと覆った無数の粒状斑が鮮明に写っている。それぞれの粒状斑はテキサス州と同じくらいの大きさがあり、高温によって内部から湧き上がってくるものもあれば、温度の低下に伴い下部へ沈みこんでいくものもある。

国立科学財団を統括するフランス・コルドバ氏は、当該の画像や動画について、これまで太陽を撮影した中で最も詳細なものだと説明。今後は上記の太陽望遠鏡により、太陽のコロナの中にある磁場を割り出すことも可能になるとの見通しを示した。

https://www.cnn.co.jp/storage/2020/01/31/da3c59111bc78d14d40323917e7a308f/200129131504-02-nsf-solar-telescope-super-169.jpg
詳細な太陽の表面の画像/NSO/NSF/AURA

コロナで起こる太陽フレアと呼ばれる爆発現象は、エネルギーの放出によって地球の生命にも影響を及ぼすことがある。こうした観測を通じ、宇宙の気象の原動力となるメカニズムについてより深い理解が得られるようになると、コルドバ氏はみている。

太陽の外側のガス層にあたるコロナの温度は、表面温度の約6000度に対し100万度にも達するとされる。