トランプ大統領、アイオワ州で集会 民主党を「過激な左翼」と批判
by 毎日新聞11月の米大統領選で再選を目指すトランプ大統領は1月30日、中西部アイオワ州デモインで支持者集会を開いた。アイオワでは2月3日に全米に先駆け共和・民主両党の指名候補を選ぶ党員集会がそれぞれ開催される。共和党の指名が確実なトランプ氏だが、現地にあえて足を運び、混戦の野党・民主党指名レースから有権者の注目を奪う戦略。集会で「我々が勝たなければ、アイオワの農家は地獄に落ちる」と訴えた。
トランプ氏は1月29日に実施法案に署名した米国、カナダ、メキシコの新たな北米自由貿易協定や、第1段階合意に達した米中通商協議、日米貿易協定などの成果に触れ「経済は天文学的な成長を遂げるだろう」と誇示。民主党を「過激な左翼」と繰り返し批判し「米国の自由を選ぶか、社会主義を選ぶかの戦いだ」と呼びかけた。
集会に参加した倉庫管理業のトレイ・ルートさん(57)は「トランプ政権で軍は再建し、私の収入も増えた。民主党は弾劾を叫ぶだけで何もしていない。またトランプ大統領に投票する」と声を弾ませた。
トランプ氏は2016年の前回選、アイオワで民主党のヒラリー・クリントン候補に得票率で約10ポイントの差をつけ勝利した。トランプ陣営はトウモロコシや大豆が特産の農業州アイオワで、政権の通商政策を前面に掲げる戦術。ペンス副大統領が1月29日から州内でバス遊説を始めたほか、ライトハイザー通商代表やロス商務長官など政権幹部が相次ぎ来訪。総出で政策実現力をアピールしている。【デモイン(中西部アイオワ)高本耕太】