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アングル:中国自動車産業、新型肺炎で第1四半期は深刻な打撃 年内に修復も

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[上海/北京 31日 ロイター] - 中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けて、第1・四半期の同国の自動車生産および販売は大きく落ち込むと予想される。ただ、業界幹部らは、減少分を年内に取り戻す可能性はあるため、絶望するのはまだ早いと指摘する。

中国国内では大半の人々が公共の場所を避けているため、春節(旧正月)休暇が明けても自動車ディーラーのショールームは客足が鈍いとみられる。

特に、新型肺炎の発生源とされる湖北省は影響が深刻だ。同省は中国全体の自動車生産の9%近くを占める産業集積地で、国内大手の東風汽車集団<0489.HK>とその提携相手であるホンダ<7267.T>、仏ルノー<RENA.PA>、仏PSA<PEUP.PA>を含む多くのメーカーが工場を持つ。

米自動車部品大手アプティブ<APTV.N>のジョセフ・マッサーロ最高財務責任者(CFO)は決算発表の電話会見で、春節休暇延長による工場閉鎖を踏まえ、今年の中国の自動車生産が3%減少し、第1・四半期だけでは15%減少すると予想した。

ただ、生産の遅れは第2・四半期に取り戻せる可能性もあると指摘。「今年いっぱい影響が続くような問題だとは現時点では考えていない」と述べた。

中国政府は新型肺炎対策として、春節休暇を3日間延長し、2月2日までとした。多くの企業は2月10日まで業務を再開しない見通し。

新型肺炎が流行する前の時点では、今年の中国の自動車販売は小幅増あるいは小幅減になるとみられていた。

全国乗用車市場情報連合会(乗連会)の崔東樹秘書長は、今年の業界全体の販売台数が1%増えるとの自身の予想に対して「多少の下押し圧力が生じている」と指摘した。

湖北省、特に、感染対策で公共交通機関が封鎖された省都の武漢市に工場を構える自動車メーカーは生産計画の大幅調整を余儀なくされることになる。生産の遅れは、休日や夜間の勤務シフトの追加で取り戻すことがよくある。

ホンダは東風汽車と組み、武漢に3つの完成車工場を持つ。同社は、交通機関の封鎖が部品供給にどのような影響を与えているか見極めており、工場の操業再開について決定は下されていないとしている。

PSAと東風の合弁会社は文書で、従業員の春節休暇を延長するが、厳密に日程は決まっていないとした。

ルノーの広報担当者は、現地当局の指針に沿って武漢工場での生産計画を調整する考えを示した。

東風の広報担当は、操業再開の時期は新型肺炎の状況に左右されると説明した。

(Yilei Sun and Norihiko Shirouzu記者)