ウランをネット購入、書類送検の都内高校生「コレクションに…」
放射性物質「ウラン」がインターネットオークションで売買された事件で、警視庁は10日、購入した東京都小金井市の男子高校生(17)と茨城県古河市の薬剤師の男(61)の2人を原子炉等規制法違反(譲り受け)容疑などで、販売した長野県安曇野市の派遣社員の男(24)を同法違反(譲渡)容疑などで、それぞれ東京地検に書類送検した。
発表によると、高校生ら2人は2017年10月~18年1月頃、ネットオークションなどを通じ、派遣社員の男から粉末などのウランを5500~3万円で購入した疑い。高校生と派遣社員の男は、放射性物質「アメリシウム」も売買しており、放射線障害防止法違反容疑でも書類送検された。いずれも容疑を認め、高校生は「ウランはめったに手に入らないので購入した。コレクションにしたかった」と供述。派遣社員の男は、海外のオークションサイトを通じウランを入手していた。
高校生は、殺傷能力の高い爆薬「四硝酸エリスリトール」を製造したとして、4月に火薬類取締法違反容疑でも書類送検された。材料となる硝酸などをSNSで知り合った男子大学生(18)(神奈川県藤沢市)から入手したことも判明し、警視庁は、この大学生についても毒劇物取締法違反容疑で書類送検した。
爆薬の製造方法については、昨年3月に名古屋市の公園で高性能爆薬を爆発させたとして愛知県警に逮捕され、実刑が確定した同市の元大学生(20)からSNSで助言を受けていた。警視庁は、危険物の製造・入手方法などがSNSなどで広まっている恐れがあるとみて警戒を強めている。