堀内恒夫氏、沢村賞への思いつづる「まず間違えてほしくないのは…」
元巨人監督の堀内恒夫氏(71)が8日、ブログを更新。2019年は「該当者なし」となった沢村賞への思いをつづった。
堀内氏は、沢村賞について「まず間違えてほしくないのはこの『沢村賞』は本来沢村栄治さんを称えるために作られた賞」と前置きし「先発完投型のNo.1ピッチャーに授与するというものであり決してそのシーズンのベストピッチャーを選ぶ賞ではないということ」とした。沢村賞の選考基準となる7項目「当番試合数」「完投試合数」「勝利数」「勝率」「投球回数」「奪三振」「防御率」について、「ピッチャー分業制の時代に完投数がどうのこうのの時代じゃない」という意見があることも承知したうえで、昨年は巨人・菅野が全項目をクリアしたことをあげ「出来ない時代がずっと続けば見直すことも考えなくちゃいけないがでもそれは、今、ではないと俺は思っている」と私見をつづり「賞の名前に『沢村栄治』さんという名前がついている以上そのレベル・数字を容易く変えたくはない」と改めて胸中を明かした。
ピッチャーの分業制についても、アメリカは年間162試合で試合ごとに移動する距離も長いため日本のプロ野球とは異なると指摘。「中6日開けてアメリカと同じように100球を目途にしている。1週間開けて何をする? それで本当に長持ちできるのか?」と疑問を呈した。「少しでも長く選手生命を維持することは大事なこと。と同時に『今を生きる』ということも大事だと思うからだ」とし、「結果を残すのは大変だけど まず、その可能性となるチャンスがなけりゃ記録なんて残せやしない。今のペースでいけば200勝投手が出てくるはずもないだろう。でも、俺としてはプロのピッチャーになったのならそこを目指してほしいとも思う」と現役選手に期待した。
堀内氏は「プロは夢を売る商売でもあるのだから」とし、「完投 完封 ノーヒットノーラン そして完全試合 そのためにも『沢村賞』という高い山を守っていきたい」と思いをつづった。