秋元衆院議員、元秘書周辺を外為法違反容疑で捜索 任意で事情聴く 東京地検
by 毎日新聞海外からの現金を届け出なく持ち込んだ疑いがあるとして、東京地検特捜部が、国土交通省などで副大臣を務めた自民党の秋元司衆院議員(48)=東京15区=の元政策秘書と元私設秘書の自宅などを外為法違反容疑の関係先として家宅捜索したことが判明した。特捜部は2人から任意で事情を聴いているとみられ、資金の流れの解明を目指す模様だ。家宅捜索は7日に始まり、8日未明まで続いたという。
外為法は100万円相当を超える額を国外から持ち込む際には税関に届け出るよう定めている。
元政策秘書は2000年代前半に小林興起・元衆院議員の秘書を秋元氏とともに務めた。08年ごろに秋元氏の公設秘書となり、16年ごろには政策秘書となった。昨年秋ごろに病気を理由に退職したが、それまでは企業からの陳情などの対外的な対応を事務所内で一手に引き受け、「秋元氏の右腕」(秋元氏の元秘書)と評されていた。
関係者への取材や法人登記簿によると、元政策秘書は、秋元氏が落選中だった11年に芸能タレントの育成などを目的にした会社を東京都内に設立し、17年まで代表を務めた。その後に代表は秋元氏の元私設秘書に交代したが、秋元氏自身も一時、顧問を務めていた。
秋元氏は04年の参院選に比例代表で出馬し、全国で2番目に多い票を集めて初当選した。再選を目指した10年の参院選で落選したが、12年の衆院選で比例復活して国政に復帰した。17年10月の衆院選で3選を果たし、環境省や内閣府の副大臣も務めた。現在は党の国会対策副委員長。
秋元氏は9日、報道陣の取材に「捜索の事実関係は確認できていない。顧問を務めていた会社にやましい資金の移動はない。(そのほかの不正に携わったことも)ない。(元政策秘書と最後に連絡を取ったのは)今年の夏ごろ」と話した。【遠山和宏、金寿英、志村一也】