福岡・宇美町の元町議が大麻密売容疑 沖縄の高校生や米軍属の男らに 20人検挙
by 毎日新聞大麻を密売したり、所持したりしたとして、沖縄県警などは9日、福岡県宇美(うみ)町の元町議や、在沖縄米海兵隊の軍属の男、高校生(当時)ら計20人を大麻取締法違反(営利目的譲渡)容疑などで逮捕・書類送検した、と発表した。県警によると、元町議が流通元となり、米軍属の男と軍属の10代の息子が乾燥大麻を沖縄県内の13人に密売していたという。
逮捕されたのは、元宇美町議の時任裕史(ときとうひろのり)容疑者(42)=福岡県太宰府市内山=や、沖縄本島に住む米軍属の男(39)ら17人で、ほかに3人が書類送検された。時任容疑者と米軍属の男は大麻取締法違反などで既に起訴されている。
時任被告の逮捕容疑は、町議在職中の7月14日と31日、米軍属の男に大麻計約100グラムを宅配便で送り、売ったなどとしている。
県警によると、時任被告は共に逮捕・起訴された福岡県筑紫野市原の無職、靏(つる)英樹被告(46)から大麻を購入。沖縄県内で飲食店を経営していた時に知り合った米軍属の男から注文を受け、自身の利益を上乗せした価格で大麻を転売していたという。
20人のうち3人は容疑を否認し、時任被告や米軍属の男ら17人は認めている。時任被告は「2017年2月ごろから大麻を売っていた。自分でも使っていた」と供述しているといい、県警などは町議在職中から密売を繰り返していたとみて調べている。
時任被告は14年2月に宇美町議に初当選。2期目在職中の10月24日に逮捕された後、「一身上の事情」を理由に辞職届を提出し、町議会の許可を経て11月18日付で辞職していた。【平川昌範】