増税後の変化は?:小規模サービス業・小売業の85%がキャッシュレス決済導入 ポイント還元制度後のキャッシュレス決済割合は8.3ポイント上昇
会員小売店を含む全国47都道府県の事業者442人を対象に、増税後のキャッシュレス決済に関するインターネット調査を実施。その結果、事業者の85%がキャッシュレス決済を導入しており、増税前(2019年6月)の調査結果に比べて導入割合が12ポイント増加したことが分かった。
by ITmediaラクーンコマース(東京都中央区)が運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、会員小売店を含む全国47都道府県の事業者442人を対象に、増税後のキャッシュレス決済に関するインターネット調査を実施した。その結果、事業者の85%がキャッシュレス決済を導入しており、増税前(2019年6月)の調査結果に比べて導入割合が12ポイント増加したことが分かった。
キャッシュレス決済の導入タイミングについて、「増税に合わせて導入した」事業者は20%、「増税に関係なく以前よりキャッシュレス決済を導入している」事業者は58%、「増税後の導入」は7%だった。また、キャッシュレス決済を導入している事業者のうち、「ポイント還元(消費者還元)している」「対応する予定(申請中)」の事業者は87%と高い水準となった。
19年10月の売り上げにおけるキャッシュレス決済の割合を、増税前(19年6月)に実施した調査結果と比較すると、「50%以上」と回答しキャッシュレス決済が現金決済を上回ったのは23%だった。増税前と比較すると9ポイント増加しており、キャッシュレス決済の割合が増加していることが分かった。
同様に、インテージ(東京都千代田区)が日々の買い物行動ログデータSCI®(全国消費者パネル調査)をもとに分析したところ、日用消費財の買い物回数に占めるキャッシュレス決済比率は、還元制度導入後8.3ポイント上昇(45.1%→53.4%)したと判明した。
還元制度導入後、利用率が最も伸びた決済手段はQRコード(10.1%→17.4%)だった。電子マネーも4.8ポイント上昇し、変化のなかったクレジットカード、デビットカードの利用率(43%)に迫る勢いだ。
チャネル別にキャッシュレス決済比率を見ると、もともとキャッシュレス化が進んでいたコンビニエンスストアや駅売店では、還元制度導入後、キャッシュレス決済比率が約7割とさらに利用率が上がっている。