不破哲三・前共産党議長「率直な討論できる政治家」…中曽根元首相死去

 与野党からは、中曽根元首相の人柄をしのび、功績をたたえる声が相次いだ。

 1983年発足の第2次中曽根内閣で初入閣した森喜朗・元首相は「(戦後の)日本の復興から繁栄、安定、その中の指導者として大変な功績があった」と語った。中曽根内閣で官房副長官を務め、首脳会談に同席した経験を持つ山崎拓・元自民党副総裁は「国際政治を迫力ある外交で動かされ、冷戦構造の解消を強く叫ばれた」と振り返った。

 福田康夫・元首相は「政治のリーダーシップの在り方など、多いに勉強させて頂きました」との談話を発表した。大島衆院議長は「会議に参加せず、あとで文句を言うのは卑怯だ」と説諭された思い出を紹介し、「国民に応えられる政治の実現に努力したい」と決意を新たにした。自民党の二階幹事長は「今日の自民党の発展そのものを残した」と述べた。

 国会で中曽根氏と激しい論戦を繰り広げた不破哲三・前共産党議長は「(核持ち込みの)密約について、首相時代も『全く知らなかった』と述べていたのは印象的だった。率直な討論のできる政治家だった」と評した。自民党で幹事長を務めた小沢一郎衆院議員(国民民主党)は「お仕えした際、(選挙手腕を)『名医の手術を見ているようだ』と褒めていただいた」と回顧するコメントを発表した。