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千葉県内外から多くの人が見学に訪れる養老川(右)沿いの地層=千葉県市原市で、竹内紀臣撮影

「チバニアン」最終審査へ 今年度中にも正式命名か

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 茨城大などの研究チームは29日、地質時代の中期更新世(約77万4000~12万9000年前)を「チバニアン」(ラテン語で千葉時代)と名付けるための国際学会への申請が、3次審査を通過したと発表した。審査は4段階で、今年度中にも実施される最終審査で認められれば正式に命名される。

 国際学会は千葉県市原市の地層「千葉セクション」が、中期更新世と前期更新世の境界を示す代表的な地層にふさわしいかを審査。反対派研究者が地層沿いの土地の賃借権を取得するなどして異議を唱えたが、委員の19人中17人が賛成し、規定の6割以上の得票を大きく超えた。

 市原市が研究のための立ち入りを保証する条例を制定したことも奏功したとみられる。チームの岡田誠・茨城大教授は「無事に最終段階に進めてほっとしている。市原市など皆さんのおかげです」と話した。【池田知広】