日印、初の外務・防衛担当閣僚協議 中国念頭に「開かれたインド太平洋」議論

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 日本、インド両政府は30日、初の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)をインドの首都ニューデリーで開催する。海洋進出を強める中国を念頭に、日米が進める「自由で開かれたインド太平洋」構想の重要性を確認し、自衛隊とインド軍が物資や役務を融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA=アクサ)締結に向けて協議する。12月中旬で調整している安倍晋三首相のインド訪問時のACSA締結を目指す。

 協議には茂木敏充外相と河野太郎防衛相が出席する。日本側は、インドが離脱を示唆している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)について、インドを含めた16カ国による妥結の必要性を訴える見通しだ。

 日印両政府は昨年10月の首脳会談で、これまで次官級で行っていた2プラス2を閣僚級に格上げすることで合意した。日本にとって閣僚級の2プラス2は7カ国目となる。茂木外相は29日の記者会見で「2国間の安全保障・防衛協力や地域・国際情勢について率直な意見交換をしたい」と話した。【鈴木一生】