鎌田がアーセナル相手に2ゴール!長谷部フル出場のフランクフルトが逆転勝ち/EL
現地時間28日、UEFAヨーロッパリーグ(EL)はグループリーグ第5節が行われ、長谷部誠と鎌田大地の所属するフランクフルトは敵地でアーセナルと対戦した。
勝点10で首位に立つアーセナルは引き分け以上でグループステージ突破が決まる状況の中、アレクサンデル・ラカゼットやメスト・エジル、ニコラ・ペペ、ベルント・レノといったメンバーがベンチスタート。一方、勝点6で3位につけるフランクフルトは長谷部、鎌田ともに先発メンバーに名を連ねた。
前節のELでの勝利が公式戦最後の勝利となっているアーセナルは、この試合でも起用された若手が躍動。16分、右CKのこぼれ球がエリア内右でフリーとなっていたマルティネッリへと渡るが、シュートはGKフレデリク・レノウが素晴らしい反応ではじき出す。続く右CKをニアサイドのマルティネッリが合わせるも、ゴールの中にいたジェルソン・フェルナンデスが頭でクリアした。
攻勢の続くアーセナルだが、31分にアクシデントが発生。中盤として起用されていたダビド・ルイスが、胸のあたりを気にしてマッテオ・グエンドウジとの負傷交代を余儀なくされる。
この隙を突きたいフランクフルトだが、トップに入ったアンドレ・シウヴァにボールが収まらず、前線に起点が作れない。鎌田も前を向いてボールを受ける場面はほとんどなく、最終ラインの長谷部も苦し紛れのクリアを選択せざるを得ない場面が続いた。
このままスコアレスで前半を終えるかと思われたアディショナルタイム。ペナルティーエリア右で仕掛けたマルティネッリの折り返しを中央のブカヨ・サカが空振り。これがうまい具合にフェイントとなって後ろにいたピエール=エメリク・オーバメヤンのシュートに対しGKレノウの反応も遅れ、アーセナルが先制する。
1点を追いかける格好となったフランクフルトは、まったくボールの収まらなかったA・シウヴァに代えてミヤト・ガチノヴィッチ、J・フェルナンデスに代えてドミニク・コールと、ハーフタイムで2枚替えを敢行する。
後半開始早々には、ジョセフ・ウィロックが抜け出し決定機を迎えるも、ここはダヴィド・アブラハムのシュートブロックが間に合い間一髪ピンチを脱した。
すると55分、右サイドに開いたダニー・ダ・コスタからのパスをペナルティーエリア手前右で受けた鎌田が、ソクラティス・パパスタソプーロスと対峙しながらもインに持ち出して左足を振り抜くと、強烈なシュートがゴール左隅へと決まってフランクフルトが同点に追いつく。
追いつかれたアーセナルは60分、マルティネッリに代えてエジルを投入。嫌な流れを払拭したいところだったが、その願いも空しくフランクフルトがさらに攻勢に出る。
迎えた64分、右CKのこぼれ球をペナルティーエリア手前で拾った鎌田の右足ボレーが、密集するアーセナル守備陣をすり抜けるようにしてゴール左隅へと決まり、鎌田の2ゴールでフランクフルトが逆転に成功する。
失点の場面で足を痛めたシュコドラン・ムスタフィが76分にルーカス・トレイラと負傷交代したことで、不本意な形で交代枠を使い切ることとなったアーセナル。前半のような流れを掴みたいところだが、前半ほどオーバメヤンにいい形でボールが入らず、交代で入ったエジルも攻撃に絡む機会が少ない。
89分には、左クロスがファーサイドで待つオーバメヤンへと渡りかけるが、ここは戻った鎌田が頭でクリア。長谷部も前線の味方に対し戻って守備をしろと必死のジェスチャーで訴えかけるなど、非常に集中した守備で逃げ切りを図る。
フランクフルトの守備を前に、アーセナルは最後まで決定機を生み出すことができず。逃げ切ったフランクフルトが決勝トーナメント進出に向けて大きな勝利を手にした。(Goal.com)